教養試験の勉強法

警察官採用試験

みなさんこんにちは、かせいです。

以前の教養試験の概要と対策の記事では、教養試験の全体像を説明した後におおまかな勉強の流れを説明しました。

今回は教養試験の勉強法と題しまして、各科目の具体的な勉強法などについて私の経験を交えながら説明していきたいと思います。

前回、教養試験の対策の優先順位として

①一般知能(判断推理、数的推理、文章理解)

②政治、経済、社会(時事)

③地理、日本史、世界史

④数学、物理、化学、生物、地学

と説明しました。

この順番で具体的な勉強法の説明をしていきます。

前回に引き続き、警察官になりたいと考えている方教養試験の勉強をしている方で勉強法に悩んでいる方の参考となればありがたいです。

教養試験勉強の基本方針

教養試験の勉強をするうえで大切にしたいことがあります。

それは問題演習に力を入れることです。

試験勉強は参考書の内容をある程度頭に入れた後に問題集を解き始めることが理想的だと考えられます。

しかし、教養試験は科目数が多く限られた時間の中で合格ラインの6~7割を取る必要があります。

理想的な学習をしたいところですが、かなりの時間を必要とします。

限られた時間の中で合格ラインにまで引き上げるためには、早めに問題演習を取りかかることがとても大切だとと思っています。

これは私自身の過去の失敗経験から試験勉強における問題演習の重要性を学んだからです。(この失敗については別の記事で詳しく紹介していこうと思います。)

教養試験という科目数が多い試験を攻略するうえでは問題演習中心の学習は効果的だと思います。

参考書でインプットしてから問題演習を始めるべきだと思うかもしれませんが、インプットは全体像をつかむくらいでいいです。

早めに問題演習を行うことで、問題を解くというアウトプットとさらにその問題の解説を読んで知識を深めるインプットを同時に行うことができます。

こうすることで知識が身に付きやすく実際の問題形式にも慣れてくるため、効率よく得点を伸ばしていけます。

私自身もこの問題演習中心の学習で教養試験を攻略しました。

次からは各科目の私が行った具体的な勉強法を紹介していきます。

一般知能(判断推理、数的推理、文章理解、資料解釈)

教養試験の問題の約半分が一般知能となっています。ここをしっかりと勉強して確実に得点できるようになることがとても大切となります。

判断推理と数的推理

この2つは問題のパターンがいくつかあります。

まずはその解法パターンを繰り返し勉強して身に付けるところから始めます。

解法パターンを身に付けるために、私は実務教育出版から発行されている「判断推理がみるみるわかる解法の玉手箱!」「数的推理がみるみるわかる解法の玉手箱!」の2冊の参考書を使いました。

この参考書はとにかく解説が詳しいです。解説が詳しく載っているので問題数はそれほど多くはありません。

そのため全体を通して何度も繰り返しやすい参考書となっています。

私はこの2冊を4~5周くらい繰り返して解法を身に付けました。

具体的には1~3周目は全ての問題を一通り繰り返しました。できない問題がほとんどだったのでかなり時間はかかりました。

はじめはできない問題がほとんどでしたので、わからない問題はあまり考えずにすぐに解説を見て解法を学ぶことを意識していました。

何度かやっていくと解法が浮かんで時間をかけて解ける問題と解法すら浮かんでこない問題が出てくると思います。

4周目以降は解法が浮かんでこなかった問題を中心に問題を解きました。

判断推理と数的推理の解法パターンの勉強はこのような流れで行いました。

次に身に付けた解法パターン使えるようにするために問題演習を行いました。

この時に使った問題集は、東京アカデミーから発行されている「出たDATA問1一般知能(基礎編)」を使いました。

この出たDATA問(基礎編)シリーズを私は重宝していました。

というのもこの問題集は問題数が多いです。さらにその問題が警察官や警視庁や国立大学法人といった過去の採用試験で実際に出題された問題となっています。

ただ、この問題集は問題の解説がコンパクトにまとめられていて、少し解説がわかりにくいと感じることもありました。

それでも本番レベルの問題を数多く解けるためこの問題集を使いました。

DATA問は各問題に頻出度を表すA、B、Cのアルファベットが書かれています。

A(よく出る問題)、B(普通)、C(あまり出ない問題)といった感じです。

この中でAとBに絞ってこの2の問題のみを解いて何度も繰り返しました。

ここでもはじめはうまく解けない問題が多いと思いますが、先ほどの解法パターンの勉強と同様にすぐに解説を見てその問題の解き方や解法を学び、繰り返すことを意識しました。

解法の基礎学習と問題演習どちらとも同じ問題をできるだけ繰り返して勉強することがとても大切だと思います。

そのためこの参考書と決めたものがあれば、それを何度も繰り返すことをお勧めします。

以上が判断推理と数的推理の勉強法となります。

文章理解

文章理解は、英文と現代文を読み解きその要旨や内容の正誤を選択させる問題の出題が多いです。

私の勉強法としてはすぐに問題演習を行いました。

DATA問を使って問題演習を繰り返しました。

英文と現代文で少し勉強の方法が違いました。

英文の問題を解いた場合は、その問題が解けたか解けなかったかにかかわらずその問題文と解説にある全訳を必ず確認していました。

そして、わからない単語をチェックして問題の余白に単語とその意味を書いていました。(何回か繰り返すしたときにこの前はこの単語がわからなかったということを思い出しやすくするためです。)

最後にある程度全訳を頭に入れた状態で問題文の音読をしていました。

音読をすることで英語独特のリズムを少しでも身に付けるようにしていました。

英文の問題はすべてこの流れで勉強しました。

一度解いた問題を何度か繰り返し解いて英語の感覚に慣れるようにしていました。

次は現代文ですが、現代文はなるべく初見の問題を数多く解くことを意識していました。

問題集も2~3冊くらい使って問題演習を行ってました。

問題を解いた後は自分の解答の根拠と解説の根拠が一致しているかを必ず確認しました。

現代文の勉強はこの作業が大切になると思っています。

私の場合、日本語で書かれていて文章自体は読めているはずなのに正解を選べないことが意外とありました。

こうした時は文章を読めているのではなくて文章を自己流の解釈で読んでいる場合であることに気づきました。

そのため、問題を解いた後は正解、不正解にかかわらず必ず解説を読んで根拠の照らし合わせを行っていました。

こうすることで徐々に間違えることが少なくなっていきました。

以上が文章理解の勉強法です。

資料解釈

資料解釈も問題演習中心の勉強となります。

正直、私は資料解釈をあまり勉強しませんでした。

たまに問題と解くくらいでした。

問題のグラフと選択肢をよく見比べるとわかる問題もあります。

2択までは絞れることが多い印象を持っていました。

出題数は2問くらいなのでそこまで力は注ぎませんでした。

それよりも判断推理と数的推理に時間がかかっていたので、手が回らなかったということが正直なところです。

政治、経済、社会

この科目から暗記要素が強くなると個人的に感じています。

そのためすぐに問題集をやるというよりは参考書を使って一通り全体像を把握することから始める方がいいと思います。

私もはじめは1冊の参考書を使って全体像をつかむことからはじめました。

この全体像をつかむ勉強で注意したいことがあります。

それは時間をかけすぎないことです

全体像を完璧にするのではなく、ぼんやりとつかむくらいでいいのでとにかく早く1冊読み終えたいところです。

そして、早めに問題演習に取り掛かりましょう。

政治、経済

政治と経済に関しては、参考書でぼんやり全体像をつかんだらすぐにDATA問を解きました。

1周目は解けないことが当然というスタンスで解き、解説をしっかり読むことを意識しました。

合わせて全体像を掴むために使った参考書を使って解いた問題の分野を確認する作業も行いました。

1周目はインプット重視の問題演習になると思います。

これを繰り返していきます。

何度も解いていくと何度も間違える問題が出てくると思います。

そういった問題は、理解が不十分な分野や苦手とする分野であることが多いので問題の解説に書かれている内容を参考書に書き込んで、参考書を開けばその問題の内容をすぐに確認できるようにしました。

そして、そのページを何度も見るようにしました。

こうすることでより印象に残って理解が深まりました。

社会(時事)

次は社会についてですが、少し勉強法が異なります。

社会の出題範囲は、約1年以内に社会で起こった出来事から出題されるため問題演習を行うことよりも、そのような出来事の勉強を中心に行いました。

過去問で問題演習をしても、過去の出来事の問題であったり最新の数値ではない場合があります。

そのため、問題を解くよりも1年以内の出来事を把握することに努めました。

私がその時に使用した参考書は実務教育出版から発行されている「公務員試験速攻の時事」です。

この参考書を読んで全体像の把握をしました。

ただ、最近はyoutubeで最新の時事をまとめて解説している動画があります。

中には公務員の予備校講師による時事の解説動画もあります。

正直、こちらを見る方が分かりやすくていいと思います。

時事については問題演習をしたいけどできないという状態だったので、参考書を見るインプット中心の勉強になりました。(模試を何度か受験した時に出題された時事問題はしっかりと解説を読んで知識を深めるようにしていました。)

地理、日本史、世界史

この3科目の勉強法の大枠は一緒です。

1つの参考書を使ってその科目の全体像をぼんやりとつかんで次に問題演習をするという流れになります。

地理

私は高校の頃に、地理を履修していなかったので地理の勉強はあとに回していました。

試験の3か月前くらいからDATA問を解き始めました。

それもDATA問のA(よく出る問題)問題だけに絞って問題を解き、解説を読むといった流れで勉強していました。

問題を解いて解説を読むだけでも理解できる分野もありますが、問題を解くだけではなかなか理解できない分野もありました。

それについては、やはり参考書を使って知識を補いました。

できる限り薄い参考書を使って、その参考書にDATA問で分からなかった問題の解説を書きこんですぐに目を通せるようにしました。そして何度も繰り返してみるようにしました。

日本史、世界史

日本史と世界史は出題範囲が広いです。

全てを偏りなく勉強するとかなりの勉強時間を必要とします。

しかし、教養試験でよく出題される時代がある程度決まっています。

日本史と世界史どちらも近現代の出題が多い傾向にあります。

問題集でも近現代の問題数が多くなっているものもあります。

そのため、近現代史を中心に勉強を進めるといいと思います。

近現代をしっかりと勉強して余裕があれば、それ以外の時代を勉強していいと思います。

私は近現代に絞って勉強をしました。

これまでの科目と同じような勉強法になりますが、DATA問を使って近現代の問題を解いていく方法です。

わからない問題は参考書を見て時代の流れ、出来事の流れを整理しました。

歴史の勉強をする上で出来事の流れをつかみ、誰が何をしたかの整理をすることがとても大切になります。

試験問題の選択肢ではある出来事の起こった時代を変えていたり、ある出来事に関連する人物の名前を変えていたりすることがあります。

そのためしっかり時代の流れなどを理解しておく必要があります。

数学、物理、化学、生物、地学

最後に理系科目の勉強法についてです。

こちらは多くても2問の出題となります。

そのため優先順位としては一番最後になります。

一般知能と政治、経済、社会がある程度仕上がっている方だけでいいです。

また理系科目の方が得意という方は勉強をしていいと思います。

私がこの理系科目の対策を始めたのは試験直前期でした。大体1~2か月前です。

はじめはこの科目の対策を行わない方針でしたが、直前期で少しでも点数を伸ばしたいという思いが強くなったので勉強を始めました。

勉強したといっても数学と生物と地学だけです。

化学と物理は高校の時に習っていない科目だったので捨てました。

具体的な勉強法としては、DATA問のA(よく出る問題)問題のみを解いて、解説をしっかり読むことでした。

A問題のみに絞り何回か繰り返しました。

本当にこのくらいの学習しかしませんでした。

まとめ

以上のとおり、教養試験の具体的な学習法を説明しました。

ほぼ私の経験による勉強法の説明になってしまいました。

一般知能(文章理解、判断推理、数的推理)を最優先にして、次に政治、経済、社会を勉強するこの流れになります。

この2分野の勉強を集中的に行い、確実に得点できるようになることが合格のカギを握っていると思います。

あとの2分野(地歴科目と理系科目)については、個々の得意不得意や好き嫌いが影響してくる部分もありますので各自で勉強の方針や優先順位を考えながら勉強することがいいと思います。

教養試験の勉強を進めていくとたくさん迷ってくると思います。

本当にこの勉強のやり方でいいのか?と思うことがあると思います。

私もその疑念というか不安感のような気持ちをよく感じていました。

そのため、今やっている勉強法の見直しをよくやっていました。

そして見直してもっとこうした方がいいと思う部分があればやってみるようにしていました。

見直しをした後の新しい試みの中でも途中でやっぱりうまくいかないと思うものはやめることもありました。

結局最初の勉強法に戻ってしまうこともありました。

こんな感じで自分自身で考えながら教養試験の勉強を続けていくことが最も大切になると思っています。

教養試験の勉強を続けていく中で、今の勉強法に疑問を持ちながら自分自身で新しい勉強を探り試していく、その過程の中で自分に合った勉強法が確立されると思います。

長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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